例えばホームビデオなどではよくあることかもしれません。
僕らコーチやファシリテーターの仕事では、自分を映像で見るトレーニングは本当に有効です。きっとこういったトレーニングの経験を持っている人は多いのではないかと思います。
僕自身、いまだに自分の映像を見ることはあまり得意ではありません。なんでなのかと考えれば、やっぱりく違和感あるからでしょうか?恥ずかしいからでしょうか?
自分のことは自分が一番よく知っているようで、実はよく知らないことに驚かされます。
僕は以前の会社で転職を考えているクライアントとの面談をロープレという形でビデオにとって振り返る研修を一時期定期的に行っていました。
8年前のある日、僕にとっては初めての自分を映像で見るトレーニング。
振り返りの時間になり、参加者全員で僕のロープレ映像を見ました。
「こんなの、おれじゃない・・」(w)
がっかりという言葉がこんなにぴったりくる瞬間があったでしょうか?って感じです。
なぜなら自分で思っていた姿はもっと、話がスムーズで、「あ」とか「え」とか余計な言葉も少なくシンプルでスマートなイメージ。
表情、姿勢もしっかりしていて安定感がある。
もちろん、コミュニケーションもロジカルでずれない!
そう確信していました。
しかし、現実は残酷で・・・・
話のはじめは必ず、「あー」とか「えー」とかから始まって、結構間延びする印象。切れがない。
表情もよくわからないところで笑顔だったり、時たま凄く不快な顔をしていたり、挙句の果てには、指でペンをまわしていることも。
せめてコミュニケーションは、とも思いましたが結構どうでもいいことに食いついていて話の本筋とは違う方向に行くこともしばしば・・・・。
これを、僕のボスと同僚と一緒に見て振り返りをするのですが、恐ろしくつらかった思い出でいっぱいです。
それ以降、コーチングやファシリテートのシーンを時々撮って自分で見ることは定期的に行ってきました。
この経験は慣れるまでは本当につらいかったです、でもなぜやり続けて来れたかといえば、その後の改善は大きな効果が実感出来るからだと思います。
コーチやファシリテーターとしての自己管理を養うには本当に有効です。
職種や業種も越えて、コミュニケーションという意味では、これ以上ない絶好のトレーニング。
わかっていてやっている事や自覚している癖もありますが、そのほとんどは
「無意識で無自覚」なことに気付かされます。
「無意識で無自覚」な事はどうすることもできません、自覚がないから扱いようもないです。
もっと、たちが悪いのは自覚していないので人に言われてもあんまりぴんと来ないことが多い。
印象に残っている経験の一つをご紹介します。
僕はキャリアコンサルタント時代に、「今日の面談はうまくいった」って思った時ほど、その後クライアントが離れていくことが多い傾向があることになんとなくですが気付いていました。
ただ、理由がよくわからない。少なくとも自分に原因があるとは思ってもいないので、クライアントが悪いとか縁がなかった位に考えてました。が、自分のある面談ロープレ映像を見てすぐにその理由が明確になりました。
映像の中の僕は、ただ自分が気持よく話しているだけで相手の話は聞いているようで聞いていない人だったのです。
具体的には、「だけど」という言葉が頻繁に出ていたり、自分自身の話をする比率が高かったり。見ている自分でも、こりゃだめだと思う始末w
もちろん、本人に全く悪意はない(本当)。
でも、このことに気付いて心からよかったと思っています。
なぜならコミュニケーションを通じて信頼関係を形成していくっていうのはこういうことなのかと、肌感覚で理解できたからです。
その時はつらかったですが、今となっては宝物のような経験です。
ちなみにしんどそうな話ばかり書いていますが、いいお知らせもあります。
それは自分では「うーん」と思っていたような映像の中のやり取りが、他の人からとてもよいFBで帰ってくる時があります。
自分では「これはやり過ぎかな」とか「ちょっと沈黙が長いかな」なんて思っていたことが、とてもよいインパクトを与えている時があることに気付いて、ネガティブだけでなくポジティブな発見も意外と
多いのです。
正直今でも自分の映像を見ることは得意ではありません、でもとても必要だし、やった先にはいいことがあるという実感があります。
改善点も出ますが、自分の中のすでにある良さも見つかる。
大げさかもしれませんが
「自分発見の旅」
に出るような気持ちもあります。
少しの怖さや恥ずかしさを越えて、「自分発見の旅」をする。そんな風にとらえられる僕はだいぶ成長したなーとちょっと嬉しくなりますね。
そして、率直なFBをくれた同僚や仲間にも改めて感謝です。
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