2011年12月5日月曜日

「試しでやってみるのは、リーダーではありません」

僕がこの一年くらいはまっているテレビ番組があります。


コーチやファシリテーターとして、「リーダーシップ」や「あり方」を考えるうえでとても参考になることが多く、いつも楽しみな番組。


それがナショナルジオグラフィックチャンネルで放送されている





思わず毎週録画で見ています。



内容は、シーザーミランというドッグトレーナーが毎週問題行動のある犬とその飼い主に対してカウンセリングから、実際にその場でトレーニングを行って問題行動の解決をしていくというわかりやすいプログラム。


全米から選りすぐりの「問題犬」が登場、飼い主もかなりまいっている状態。。。



色々伝えたい要素はあるのですが、シーザーは問題行動の原因のほとんどは「飼い主にある」という信条を持っています。






犬は常に群れで暮らす生き物なのでどんな時も安定したリーダーを求めていて、飼い主がしっかりとしたリーダーとしての振る舞いや態度ができることによって初めて犬はリーダーをフォローし、安定がもたらされるとのこと。(穏やかで飼い主との信頼関係や社交性を持った状態です)



実際、飼い主が何をするかだけでなく「どうあるか」というあり方を変えることで、犬の行動が一変することが頻繁に起こります、これが感動的なくらいインパクトがある。



あー、なんだかこの番組がすごいということばかり書いてしまいそうですが、、、、もとい



ある回の冒頭、飼い主とのカウンセリングでこんなやり取りがありました。



飼い主
「~という問題行動があるのです」


シーザー
「今までにどのような対処をしましたか?」


飼い主
「あなたの番組も見ていたので、それらを参考に試しでやってみました・・、あまり効果は上がっていません」


シーザー
「“試しで”やってみたからじゃないですか」


飼い主
「??」(ちょっと、むっとした顔と事態がつかめない様子)


シーザー
「試しでやってみるのは、リーダーではありません」



「試しでやっても何も生まれませんよ」という風に言っているように僕には見えます。



リーダーとして「何をするか?」よりも「どうあるか?」を常にシーザーは説いていて、そこに飼い主の意識がない時の彼は優しそうな顔してとっても厳しい態度。

「あなたは犬のためにリーダーとして生きる覚悟がありますか?」という問いでもあります。



「試しで・・・」なのか「絶対やる!」なのか。




「試しでやってみて、上手くいったら真剣に考えよう」
こう言ってて、真剣に考えたためしなしw



大事なことは「試しに」やってみるじゃ始まらない。
リーダーの「あり方」そのものです。




犬というか動物は「今」という時間のみ生きているとシーザーは言っています。
よって彼らは「過去を振り返ったり」「未来を案じたり」基本的にしないとのこと。



常に今を全力で生きる犬の世界には「試しに」ということは無いのかも。



ちなみに、シーザーはこうも言っています。

「人間は“不安定なリーダー”をフォローする唯一の動物です」



賢すぎるんだな、人間は。

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