企業のチーム力を上げるうえで私たちが取り組むシステムコーチング(組織やチームの関係性の質を上げるコーチング)ですが、これを実施していて感じることがあります。
「どんな声にも意味がある」という多様性やマイノリティを大事にしているこのシステムコーチングを行うと多かれ少なかれ大抵の場合、組織の不満は出てきます。
これは非常に健全な証です。
なぜなら不満を言うことは、組織に可能性を感じている部分があるからです。
逆に不満が出ない組織やチームがときどきあります、これは本当に危険な状態。
もちろん本当に不満がない場合もあるでしょう、無理に不満を挙げる必要はありません。
ただ、不満が出ないにも関わらずその話をしている「場」を見れば、雰囲気や空気感で本当の声が別にあることは容易に想像ができます。(不満は出ないが、エネルギーが低い、あきらめ感が漂うなど)
僕自身にもそういった経験があります。
初めのうちは不満や要望を色々率直に出していたものの、あまり聴いてもらっていないと感じてからはいつの間にか「言っても無駄」というあきらめモード、余計なエネルギー使うのやーめた、という状態になっていた時期があります。
もちろん、僕の伝え方や態度にもよくないところがあったのかもしれません。
でも不満を全部解決してほしいというわけでなく、まずは出せることが大事なんです。
よくあるやりとりとしては不満が出たときに
「そんなこと言ってどうすんだよ」
「解決案がないなら言うな」
「それは、きみの捉え方がおかしい」
「みんな我慢してんだって」
なんて言われること、少なからずとも覚えがありますよね。
これを繰り返すうちに、あきらめモードが蔓延 ⇒ 表面上は合意しているように見えて(要は不満は言葉にはならない)、実は全く納得感がないままという状態が恒常化してくるケースがあります。
会議でマネジメントが方針を発表し、誰からも意見も不満も出ないことが「合意」したこととするものの、納得感なく現場に戻っていくので実際は全く機能しない。
ただ、本当によくある状態でもあります。誰も悪気があってやっているのではなく、社会的な状況や仕事が忙しくなり複雑化していくなかで起こるべくして起きていることといえるかもしれません。
こんな状況を前に進めようとするのが僕たちシステムコーチの役割です。
皆さんの所属する組織やチームはどうでしょう?
ぜひ言葉として顕在化していることだけではなく、声になっていない声に耳を傾けてみるとどんなことに気づきますか?
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