僕の場合はその瞬間を迎えるまで正直わかりませんでした。以前、仕事はお金で評価されなければ意味がないしましてや嬉しくもないと心から思っていました。
僕がコーチとして生きていこうと強く感じた瞬間があります。
コーチングについての基礎的なワークショップに参加し、その後資格を取得するコースに進む時のことです。
そのころ僕はまだ会社に勤務していて、コンサルタントとしてそれなりに評価もされていましたし業績もよく給与に関してもかなりもらっていた時期だったと思います。社内のアワードも獲得したり外からみればとてもいい状態だったといえるでしょう。
社長や同僚やも本当にいい人たちで、喜んでくれていましたし僕もそれなりに嬉しかったことは確かです。そう、その時は凄い嬉しいってこんな感じなのかなって思ってました。
そんな中、コーチングの資格を取得するために僕は人生で初めて有料のクライアントを探すことになりました。資格取得にはグループでの学習と合わせて100時間の有料セッションを実施する必要があったからです。
もちろんそれまでに有料クライアントを持った経験はなかったので、知り合いにお願いするなど必死の思いで5名確保。
ちなみに、その時の値段設定は1回40分3000円×2で月6000円。これが5名なので、月3万円。
正直金額だけ見たら、そのころの給与とは比べもんにもならないです。
でも、銀行にばらばらと振り込まれた通帳記帳を見て、僕は心の底から「嬉しい!」と感じて、かつてない興奮状態にいたことを今でも思い出します。そして自分に凄い自信がわいてきた感覚も持ちました。
それまで僕は会社員として会社からお金をもらった経験しかありません、実際にお客さんにいろいろなものは提供してはいましたが自分に支払われたものではなく、あくまで会社に支払われていたいたことには違いありません。
人生で初めて自分自身がコーチングという純粋にやりたいことを通して対価をもらえる、何にも頼らずに自分のやりたいことで稼ぐという術が自分にはあるということを始めて実感した経験でした。
金額がどうだからとかそんなことは全く頭に無く、誰が何と言おうが僕自身に対価を払ってくれる人がいるという自信。
この体験が
「世の中的に有利なこと」
「自分が適性があること」
ではなく、
「自分が本当にやりたいこと」が何かをはっきりさせてくれました。
もちろん、その後独立するにあたってはいろいろな葛藤や気持ちの揺れもありましたが不思議と諦めるような気持ちはなかったです。自分が本当に力が湧くときの感覚を知っていたからだと思います。
もちろん、月3万円では生活はできません。でもこのエネルギーを元に実際にどうやって稼いでいくかも考えて実行してきました。
独立でも就職でも同じだと思うのですが、
「世の中的に有利なこと」
「自分が適性があること」
だけで考えていくとつらいと思います。
「世の中的に有利なこと」はどんどん変わります。(5年前にもてはやされていた職種で、今はもう聞くこともないようなものすらあります)
「自分が適性があること」、これも今まで経理の経験があるから経理とか今までの経験や実績のみで図られてしまいがちです。
もちろん、かつ、「自分のやりたいこと」だったらなんの問題もありません。
「凄い嬉しい」とか「エネルギーが上がる」という時の感覚は大切に。それがあなたの本当に求めているものです。
「でも月に3万円じゃ意味ないよ」
「今回は知り合いだからでしょ」
頭は保守的なので、こんな変化を嫌う声が出るかもしれませんが、体の感覚は絶対に嘘をつきません。本当に欲しいことは自分の体が知ってますよ。
あと、僕の初めてのクライアントになってくれたみなさん、心から感謝しています。
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